ニッケイ新聞 2010年1月7日付け
クラブ創立100周年を迎えたコリンチアンスが、4日にロベルト・カルロス、5日にイアルレイの加入を発表と5、6日付伯字紙が報じた。
サンパウロ州出身で36歳のR・カルロスは、パイザンドゥー、ボカ・ジュニオルを経て、1993年にパルメイラス入団。ここで頭角を現し、同年と94年のブラジル選手権連覇にも貢献した。
この活躍で注目され、95年にイタリアのインテル、96年にスペインのレアル・マドリードに移籍。10年近く不動の正選手として君臨し、512試合出場65得点を記録したが、内、リーグ通算の370試合46得点は左サイドバックとしての記録。多くのタイトル獲得にも貢献した。
また、92~06年にはブラジル代表として、W杯など125試合出場24得点。代表引退後はトルコのフェネルバフチェに移籍し、クラブチームの活動に専念してきた同選手は、持久力と瞬発力を併せ持ち、独特なステップから繰出す強烈な左キックが武器だ。
歴代最高の左サイドバックと称される同選手への期待と人気の程は、年齢や元パルメイラスという経歴にも拘らず、入団発表に約5千人のファン参集からも明らかで、本人も大感激。
契約は2年だが、「選手としての骨はコリンチアンスで埋めたい」との発言もあり、欧州時代からの戦友ロナウドとの競演も期待されている。
一方、06年のインテルナシオナルでの優勝など、リベルタドーレス杯3回出場の経験から、〃ミスター・リベルタドーレス〃の異名を持つペードロ・イアルレイ・L・ダンタス(35)は、08~09年はゴイアス在籍。「常に背番号10を着け」「行く先々で問題解決してきたし、ここでもそれは変わらない」と自負するフォワードだ。
100周年の記念にリベルタドーレス杯優勝を狙うチームにとり、両ベテランの加入が、サンパウロ州選手権やブラジル選手権の間に、南米をまたにかけて試合というハードな日程を乗り切り、若手成長のきっかけとなるか、それとも、100周年の打ち上げ花火で終るか。昨年は途中から息切れしただけに、マノ・メンデス監督の采配手腕が問われる年にもなりそうだ。