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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2010年1月20日付け

 地下鉄駅プラットフォームで、通常座席の2倍程の大きさがある優先席に目が留まる。それは300キロの負荷に耐える「肥満者優先席」。
 06年にサンパウロ州の条例で公共交通機関、映画館などで義務づけられた同優先席の設置は、昨年サンパウロ市地下鉄から進められた。
 青、緑、赤色路線など122車両の先頭車両と最後尾にも1席ずつ244席が設けられている。
 ブラジルで、肥満体質により移動に苦労している人は2千500万人にのぼるとされる。
 その義務付けに関し、朝日新聞は「米国で太った人に2人分の料金を求める航空会社が現れるなか、ブラジルでは保護の対象と考える流れが生まれている」と紹介していた。
 ただし、駅員によると、いまだその席に座る人は少ないというからもったいない。「肥満の(obeso)」という言葉が抵抗を与えないか、ふと気になった。 (裕)