ニッケイ新聞 2010年1月21日付け
【ロンドリーナ発】ロンドリーナ文化体育協会(アセル・広岡栄吉会長)は1月1日午前9時から、恒例の新年祝賀会をカンペストレの会館で開催した。最高齢者の平沢正人さん(89)をはじめ40人が出席。一世の高齢化によって、出席者は年毎に減少を続け、一昨年は60人、昨年は48人だった。今年は寅年で好景気をもたらす。寅のように元気いっぱい、アセルを盛り上げよう、と意気込みを見せた会となった。
式典は平岩ジョージ副会長の司会で進められ、先ず日伯両国旗に敬礼。日伯両国歌を斉唱の後、会長職2年目を迎える広岡会長、続いて評議会会長12年目を迎えた平間靖旺氏の挨拶が行われた。
市役所を代表して、市開発局長の高原健太郎元アセル会長、パラナ日伯文化連合会の丹フランシスコ多喜男会長、ロンドリーナ移民百周年祭典委員長を務めた吉井建設の吉井篤・貴美子夫妻、めぐみ学園の酒井政廣名誉学園長、平沢正人評議会副会長の祝辞が述べられた。
平沢副会長は89歳とは思えぬ若々しい元気な声で「去る11月に行われた在クリチーバ総領事館の百歳表彰は7人とも女性だった。12月のアセル高齢者の集いでは、今年、無欠席者が35人表彰されたが、男子は僅か1人だった。女子は掃除、家事と体を動かすが、男子はテレビの前に座って暮らす人が多い。男子も運動して長生きしましょう」と呼びかけ、また「ブラジルの日系人口は約140万人といわれており、サンパウロ州には80%、パラナ州には12%、ロンドリーナ市は1%に過ぎない。それでも百周年祭では市民を驚かせるパワーを見せた。あの祭のパワーを忘れずに頑張りましょう」と語った。
吉井篤さんは、「移民百年祭に建設した中川トミ公園は市民の憩いの場所として、色々のイベントに利用されるようになり、夜も遅くまで若者達で賑やかになった。百周年の祭典でのネイブラーガ館の入場者も4日間で22万人という大成功を収めた」、と移民百周年を振り返って述べた。
景気については世界の不況の中、昨年パラナは好景気に恵まれた。農産物の値段も良かったし、同社が建設したビルのアパートも大小共によく売れた。今年も期待されますと好景気の発進を伝えた。
祝辞のあとは全員で1月1日の歌を合唱、日本酒で乾杯、アセル婦人部の作ったお雑煮を食べて満足そうだった。
ちなみにアセルが60人の会員を動員して作った餅は400キロ、地元のテレビでは今回も餅つきの情景を放映した。(中川芳則通信員)