ニッケイ新聞 2010年1月21日付け
リベルダーデにほど近いベラ・ビスタ地区で、サンパウロ唯一のアマゾン専門料理屋『AMAZONIA』(Rui Barbosa, 206, 11-3142-9264)が、イタリア料理を食べ飽きたパウリスタの話題を呼んでいる。
「ヨーロッパやアジア料理の食材より手に入れるのが難しいんだ」と話すのは、オーナーのパウロ・レイテさん(ベレン出身)。ツクピーやジャンブーなどのアマゾン食材は、全てベレンから取り寄せている。
「サントスでもできるんだけど、湿度や太陽のせいかな、全然風味が違うんだよ」。地元出身ゆえのこだわりだ。
ジャルジン区ベラ・シントラ通りで同じくアマゾン料理店『TUCUPI』『CARIMBO』を経営、2008年に現在の場所で再オープンした。
マニソバ、パット・ノ・ツクピー、タカカー、ピラルクーのココナッツミルク煮―。普段あまりお目にかかれない料理がメニューに並ぶ。「料理の8割はうちにしかないものだよ」と胸を張る。
数人で取り分けるのもいいが、土、日、祭日はこれらの料理がランチに限り、食べ放題のブッフェ形式で楽しめる。
ベレン直送のクリーミーなソルベッチはパウロさんの一押しだ。バクリー、ムルシー、タペレバー、カスターニャ・ド・パラーなど9種類を用意。ねっとりとした舌触りと熱帯果実独特の甘味は、ほかでは味わえない。クプアスーのムース、タピオカプリンも人気だとか。
健康食品として、ヨーロッパや日本で人気のあるアサイーについては、「サンパウロでも流行ってるけど…一度、本場のものを試して欲しいね」とニヤリ。タピオカと一緒に食べるのがアマゾン流だ。
ジュースも多数あり、ビールはもちろん、「CERPA」といきたい。食材の販売もしており、自宅でアマゾン料理に挑戦したいという人にも嬉しいところ。
店内にあるアマゾンの自然を撮った写真、現地から取り寄せたカヌーやバナナの皮のランプ、船などのオブジェを見て回るのも楽しい。
「『アマゾンは遠くて行けない』っていう人は、料理だけでも楽しんで欲しい」とパウロさんは笑顔を見せた。
詳しくはサイト(www.restauranteamazonia.com.br)まで。