ニッケイ新聞 2010年1月22日付け
ダヴォス経済フォーラムの発起人クラウス・シュワッブ氏は20日、もっとも辛辣で忌憚なき意見を述べるルーラ大統領を「世界が尊重し見習うべきグローバル政治家」として表彰する意向を表明と21日付けエスタード紙が報じた。
27日から始まるダヴォス経済フォーラムは、大統領として最後の出席になる。フォーラムでは話題が専ら中国に集中しているが、もっとブラジルの未来に注目すべきだとシュワッブ氏がけん制した。何故ならブラジルは、中国よりも信用できる国だからという。
記念品は、アナン前国連事務総長から授与される。表彰式には、サルコジ仏大統領やスペイン、カナダ、南アフリカ、セネガル、コロンビア、メキシコ、ギリシャ、イスラエル各政府の代表も招かれた。米国は欠席。
03年の経済フォーラムでは、ルーラ大統領が行く行かないで駄々をこねた。今回はオバマ米大統領が、駄々をこねているようだ。今ではルーラ大統領が新興国代表として、ダヴォスのスター的存在となっている。
ルーラ発言は辛辣だが、チャベス発言のような過激さはなく、耳障りも悪くない。メイレーレス中銀総裁やフルラン元産業開発相は、ダヴォスの常連だが紳士だ。シュワッブ氏は、ルーラ大統領の無名時代から知人であったという。