ニッケイ新聞 2010年2月6日付け
カーニバル本番がいよいよ近づいてきた!
〃トリオ・エレットリコ60年〃をテーマに11日~16日に200万人の人出が予想されるサルバドールなど、カーニバルの祝い方は各地各様だが、5日付エスタード紙によれば、サンパウロ市では5日からバンダやコルドンのパレードが始まる。
5日のバンダ・ブタンタンに始まり、6日13時半からのフォリア他、約30のバンダやブロッコ、コルドンと呼ばれるグループが、音楽を奏で踊りながら各地区のカーニバルを演出。12日~14日のスペシャル・グループのパレード前から、町はカーニバル色に染まり始める。
とはいえ、ブラジルではクリスマス(ナタール)頃からサンバが響くのもざら。市内80のエスコーラ・デ・サンバでは今、最後の仕上げに励む人の姿が引きも切らない。
バンダは音楽グループで、ブロッコはバンダと共に踊り手も練り歩く。コルドンは、ブロッコの周りを縄で囲み外の人が紛れ込めないようにすると聞いたが、先日創立80周年を祝ったヴァイ・ヴァイはコルドン、モシダーデ・アレグレなどはブロッコから始まったエスコーラだ。
一方、サンパウロ市カーニバルの顔ともされる〃セウ・ネネ〃ことアルベルト・アウヴェス・ダ・シウヴァ氏らが1949年に創設したネネ・ダ・ヴィラ・マチウデは、最初からエスコーラ・デ・サンバとして産声を上げた。
登記所にエスコーラ設立を届け出に行き、名前が決まってないと悩んだ時、登記所職員の「エスコーラ誕生を最も喜んでいる人の名は?」との質問で飛び出したのが、同氏の愛称〃ネネ〃。
いかにサンバを愛すかを物語るエピソードだが、体を壊し96年に息子に代を譲るまで会長を務めた同氏のサンパウロ市カーニバルへの貢献は大きい。
同チームは、サンパウロ市で唯一、リオでのカーニバル優勝チームのパレードにも招かれた他、ポルトガルへも遠征。26年連続してバテリアで満点獲得の記録も前人未踏だ。
13日のペルナンブコ州レシフェのガロ・ダ・マドルガーダ、13~16日のリオ・カーニバルなども含め、音と踊りの祭典は宴たけなわを迎えようとしている。