リオの優勝はチジュッカ=74年ぶり、2度目の栄冠=早変わりなどで観客魅了
ニッケイ新聞 2010年2月19日付け
17日午後、リオではカーニバルのスペシャルグループの成績発表が行われ、ウニードス・ダ・チジュッカが、2度目の優勝を飾った。
1931年12月31日創立、国内で5番目に長い伝統を持つ同チームだが、スペシャルグループでは、1936年の優勝以来、2004、05年の準優勝以外、優勝から遠ざかる事74年。
しかし、14日夜の、〃秘密〃をテーマとしたチジュッカのパレードは、最初から最後まで観客の目を釘付けにした。
最初に観客を魅了したのは、コミッソン・ダ・フレンテ。6人の女性が、振り付けが変わる度に6度、わずか数秒で色も柄も丈も違う衣装に早変わりする様子はまるで手品。どんな秘密があるのかと観客総立ちの強烈な演出が、否が応でも会場の期待をかきたてる。
また、マフィアよろしく黒い背広に身を固めたバテリアが立ち止まったと思ったら、小銃を構えた連中が黒い車から降り立つという場面では、銃の中から、平和と書かれた白い旗が飛び出すといった懲りようだ。
続く山車はアレキサンドリア図書館の火事を扱い、数多くのパピルスに書かれていた事柄は秘密裏に葬られた事を暗示。下から噴き上げる空気で本当に燃え盛るかに見せる金の炎も見事だった。
その後も、バビロンの空中庭園、ソロモンの鉱山、トロイの木馬、モーセの十戒入りの箱消失、クレオパトラの墓など、歴史上の不思議や、さなぎから蝶への変身などの自然の不思議など、様々な秘密、不思議を描き出す。
また、4台目のヒーローの山車も圧巻で、バットマンに扮した4人が乗る板が傾斜を変え、4人が次々にスキーで滑降。その後、スパイダーマン(オーメンアラーニャ)姿の8人が、壁を登る様子を模す演出だ。
マイケル・ジャクソンへの表敬など、見せ所一杯で終えたパレードは、300点満点の299・9点という高評価を得て優勝し、以下、0・5点差のグランデ・リオ、ベイジャ・フロール、ヴィラ・イザベル、サウゲイロと続いた。12位のヴィラドウロはアセッソ降格、アセッソ優勝のサンクレメンテはスペシャルグループに昇格する。