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狙いは売上金のみならず=レストランやバールの強盗=退路立たれた客の持ち物も

ニッケイ新聞 2010年3月3日付け

 サンパウロ市では、アパートやコンドミニアムで増加傾向にある根こそぎ強盗(アラストン)が、レストランやバールでも頻発し始めていると、2日付エスタード紙が報じた。
 従来なら、レストランやバールなどを狙う強盗は、客の入りが少ない未明や、当日の最後の売上金を狙える閉店前を狙って襲ってきていたのに、09年12月以降、客が一番多い時間帯を狙う様になってきたという。
 特に被害が集中しているのは、サンパウロ市南部の、ヴィラ・オリンピアやモルンビー、カンポ・ベロなどの高級住宅地域。
 エスタード紙が掲載した被害例は、1月16日~2月22日に起きた14件。ナイトクラブから出て来たところで襲われた例なども含んでいる一方、記事の中にもリストに含まれてない事件の記述もあるなど、被害届けが出ていない事件も相当数に上りそうだ。
 強盗の侵入時間の変化は、目的とするものの変化とも言え、従来なら、店の売上金を奪って逃走するのが一般的だった強盗団が、最近は、売上金と共に、客の所持品も奪うようになった。狙うのは携帯電話や財布、宝石、銀行のカードなどで、中には、ノート型パソコンや手のひら端末、電子手帳類を持ち去られた客も居るという。
 強盗がレストランなどを狙うのは、店の大半は出入り口が2カ所と限定されており、従業員や客を制圧し易いためだ。
 銃やナイフを手にした強盗が、店の金だけではなく、顧客の金品まで狙い始めた事に警戒感を強めたホテルやレストランなどの組合によると、加入店は警備を強化し、警官に付近の巡回を頼んだ地域もあるという。
 治安問題の専門家は、従業員は前歴の有無を調べて採用する、出入り口には常に誰か配置するなどの自衛策を講じるよう進言しているが、客の側も席に着いたら携帯などの使用を控え、目立たないなどの注意が必要。
 当局では、レストランやバールなどの強盗事件増加は、一般商店を狙う強盗事件の増加とも一致する傾向としており、強盗が金品をせしめる調達先が、銀行などの大口から、商店やレストランなどの小口に、店そのものから一般客までと、その対象を拡大、一般化させてきているようだ。

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