ニッケイ新聞 2010年3月10日付け
【北國・富山新聞】石川県日伯協会の講演会(北國新聞社後援)は2月28日、北國新聞交流ホールで開かれ、サッカーの元日本代表で、ビーチサッカー日本代表監督のラモス瑠偉さんが自身のサッカー人生などについて語った。ブラジル出身のラモスさんは、子どものころに受けたアドバイスなどに触れ、「自分でいろいろと考えながらサッカーをすることが大切」と語った。
ラモスさんは早くに父を亡くし、少年時代の生活は苦しかったという。サッカーについて兄からアドバイスは受けたが、それをどう生かすかは自分次第だったと言い、「プロになって母を楽にしたいと思っていた。何とか親孝行したかった」と、練習に明け暮れた日々を振り返った。
また、日本ではユニホームやボールをもらえるのは当たり前だと思っている子供が多いと指摘し、「親が苦労して働いたおかげで手に入ったものだということを、コーチたちがしっかり教えなければならない」と強調した。
ラモスさんは、日本のチームの5倍に当たる給与を提示した他国のチームがあったにもかかわらず日本を選んだことも明かし、「日本に来て本当によかった。自分を選手としても人間としても育ててくれた」と力を込めた。