ニッケイ新聞 2010年3月11日付け
在クリチーバ日本国総領事館は2月26日、パラナ州ラランジェイラス・ド・スル市のサンジョゼ健康・社会福祉共済会と、同共済会運営のサンジョゼ病院の「分娩室整備計画」に対する草の根・人間の安全保障無償資金協力の贈与契約(贈与金額は4万8512米ドル)を締結した。
1967年に開業したサンジョゼ病院は、04年から同共済会が運営・管理を行ってきた。現在、同病院が手がける分娩数は月間70件に達し、今後更に増加することが予想される。
資金不足から30年以上前の機器を使用せざるを得ない状況にあり、その状況を受けて、日本政府は分娩医療環境改善の支援を目的に、最新型分娩医療機器一式の購入資金を無償援助することになった。
同総領事館で行われた署名式には、同共済会からマルシオ・ペレイラ・マヘイロス理事長、ロジェリオ・ロンギ・フェロ副理事長等が出席、佐藤宗一総領事とマヘイロス理事長との間で贈与契約書に署名が交わされた。
佐藤総領事は「草の根無償援助を通じ、同病院の分娩医療サービスが大きく改善され、地域住民の健康増進、福祉向上に寄与することを期待する」と挨拶した。
これに対し、マヘイロス理事長は「日本国政府による資金援助は非常に名誉なこと。同地域では、低所得者層の住民も多く分娩を含む無料の医療サービスに対する需要は常に高い。今回購入できる最新型機器は分娩医療の円滑化に大いに役立ち、我々一同にとって大きな喜びである」と感謝を述べた。