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自由貿易協定=EU・メルコが基本合意=細部を詰めて5月調印へ

ニッケイ新聞 2010年3月24日付け

 世界貿易機関(WTO)は21日、EU・メルコスル自由貿易協定が基本的合意に至り、26日は細部の打ち合わせ段階に入ると発表したことを22日付けエスタード紙が報じた。
 協定の調印は、5月の予定となっている。10年の締結を目指したドーハ・ラウンドをよそに、EU・メルコスルが一足先になりそうだ。同交渉は長年不毛の会議が続いたので、ルーラ大統領はWTO抜きの任期内決着を目指していた。
 ドーハ・ラウンドの決着にG20が圧力をかけ、10年の締結を決めた。しかし、米政府が補助金の削減で譲歩の様子を見せず、硬直状態にある。米政府が態度を明確にしないことで、中国やインド、ブラジルは同交渉を打ち切った。
 WTOのレミー専務理事は27日までに、ドーハ・ラウンドに向けての最後の試みに挑む意向を表明。関係国は、奇跡でも起きない限り、ドーハ・ラウンドに望みはないと終止符を打った。