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ドロシー殺害事件再審へ=30万R$で偽証の証言噴出
ニッケイ新聞 2010年4月1日付け
05年2月12日に起きたドロシー・スタング宣教師殺害事件で、殺害を命じたとされながら08年に無罪判決が出た農場主のヴィタウミロ・B・デ・モウラ(通称ビダ)に対する再審が、3月31日から4月12日に延期された。
3月31日付のG1サイトなどによると、パラー州ベレンで行われる3度目となる陪審裁判では、既に刑が確定した実行犯らが、土地や車、現金(時価30万レアル相当)の報酬と引き換えに偽証を頼まれたと証言する手紙などが、被告の関与を明らかにする証拠として提出される事になっている様だ。
同事件で殺害されたドロシー宣教師は、米国出身でブラジルに帰化した女性で、ビダに対する第2審での無罪判決は、米国の遺族や人道主義者、環境保護を主張する人々に大きなショックを与えるものだった。再審延期は、最高裁に提出されていた人身保護令適用申請への判決が遅れているためだという。