ニッケイ新聞 2010年4月1日付け
今週末の復活祭の連休をサンパウロ州沿岸部の海岸で過ごそうと考えている人たちには注意が必要だ。3月31日付けフォーリャ紙などによれば、南部のバイシャーダ・サンチスタの主要都市でデング熱が蔓延している。
同紙が発表した各市役所のデータによれば、同地域で昨年1年間のうちに380人が感染し、州全体で12人が死亡したのに対し、今年の初めから現在にかけて少なくとも5159人が感染し、20人が死亡している。
同地域に含まれるクバタン、サントス、サンビセンチ、グアルジャ市に加えてプライア・グランジ市も30日に州政府の注意地区に加えられ、ベルチオガ市も同様に蔓延が危惧されている。
同地域にある民間・公共の救急病院は満員の状態で、グアルジャやプライア・グランジ市ではテントを張り他の患者を隔離状態で受付けたり、緊急手術以外を中止するなどして対応している。
発生件数の増加には、媒体となる蚊の繁殖に好ましい熱帯日や雨が続いたことのほか、昨年のデングウイルス1型から今年は2型へと変化したことが挙げられている。
サンパウロ州沿岸部の同6都市のデング熱罹患被疑者は1万500人にも上ると同紙は報じた。なお保健省のデータによれば、全伯では年頭から2月中旬までの前年同期比で109%増、10万8640人が罹患している。