ニッケイ新聞 2010年4月13日付け
ミナス州から上院議員選出馬の意向だったブラジル共和党(PRB)所属のジョゼ・アレンカール副大統領が9日、10月の選挙出馬を断念と10日付伯字紙が報じた。
10年以上ガン闘病中の同氏だけに表向きは健康上の理由だが、ルーラ大統領が同氏留任を願っていた事も事実だ。
同州上議選枠二人は、民主社会党(PSDB)のアエシオ・ネーヴェス前知事の当選がほぼ確実な上、社会大衆党(PPS)のイタマル・フランコ元大統領も出馬予定。労働者党(PT)では、党員のパトルス・アナニアス氏とフェルナンド・ピメンタル氏、民主運動党(PMDB)のエリオ・コスタ前通信相を、上議選か知事選に推薦する意向でもあった。
もう一つの理由は、同氏留任でルーラ大統領の留守中の代行職は同氏が務める事となり、サルネイ上院議長にお鉢が回る可能性がなくなるため。11日からのワシントン出張前の留任決意は、留守中の議長絡みのスキャンダル再燃が、次期大統領選挙に影響が及ぶ事を懸念する大統領らにとり、大きな安心材料となる。