ニッケイ新聞 2010年4月20日付け
ジア・ド・インジオ(先住民の日)にあたる19日、ロライマ州の先住民保護区の一つで、稲作農家との共生問題で揺れたラポーザ・セーラ・ド・ソウで、保護区内からの非先住民撤去から1年の祝いの行事。ルーラ大統領も列席しての行事では、マクシー族の言葉で国家を歌うなど、先住民保護区ならではの光景も繰り広げられたが、腹の虫が治まらないのは同保護区から立ち退かされた稲作農家達。国民からは大人気のルーラ氏もここでは不評で、抗議こそしないまでも無視を決め込む人々が大半とか。先住民保護区拡大など、先住民寄りの政策を表に立てる一方、ベロ・モンテの水力発電所建設で先住民らの生活を脅かす政策も。ベロ・モンテの入札はいよいよ今日…。
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元知事らの汚職事件で揺れた連邦直轄区では17日、弁護士で民主運動党(PMDB)所属のロジェリオ・ロッソ氏が新知事に選ばれた。同氏の知事就任式は19日に行われたが、ルーラ政権で連立与党を組むPMDBからの新知事選出を喜んでいるのは、労働者党(PT)陣営。大統領選を前にしたキャンペーンを張るには、候補者の所属する党ないしは共闘を決めている知事が多いほど楽になるためだ。連邦直轄区でのジウマ氏の選挙活動に弾みがつくと喜ぶPTに対し、セーラ氏支援派で、元知事が所属していた民主党(DEM)メンバーは苦い顔。
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BRICs会議の関連記事の中に、最近の4カ国はみな災害にあったの記事。ブラジルのリオやサルバドールの水害、中国の地震の他、中国で地震と同じ日、インドやバングラディシュで時速120キロを超える風を伴う熱帯性低気圧の被害、ロシアでは、地下鉄で女性の自爆などのテロ行為が続いた事を指したものだ。