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ベロ・モンテの入札強行=パラー地裁裁定3度覆る

ニッケイ新聞 2010年4月21日付け

 【既報関連】パラー州シングー川に建設されるベロ・モンテ水力発電所の入札が20日に実施され、ケイロス・ガルヴォンら9社からなるコンソーシアムが工事を担当する事になったと20日付各種サイトが報じた。
 同発電所建設に関しては、検察庁パラー支部が8日、先住民の権利保護と環境許可上の問題の2点で入札停止を申請。14日にパラー地裁が、先住民の権利に関する申請を認め、入札中止を言い渡したが、連邦総弁護庁(AGU)が16日、ブラジリア連邦地裁に控訴し、同判決を覆した。
 一方、検察庁パラー支部は19日に不服申し立て。パラー地裁は再び入札中止裁定を出したが、AGUが再上告し、20日にブラジリア地裁がパラー地裁裁定を破棄。入札後も、発表直前に非政府団体からの申請でパラー地裁が中止裁定を出し、AGUが再度覆すという展開となった。
 ケイロス・ガルヴォンら9社は、入札上限額のメガワット/時83レアルに対し、77・97レアルで応札。
 1万1233メガワットの発電能力となる同発電所は、2015年2月に発電開始の見込みで、完成すれば、イタイプに次ぐ国内第2、世界3位の大型発電所となる。