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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2010年4月28日付け

 静岡県浜松市でこのほど、同市域の歩みを記録した市史資料編第6巻が完成したという。
 高度成長からバブル崩壊、現在までを記録した同書。他地域と異なるのは、その中にブラジル人をはじめとする在住外国人の存在があることだ。
 ヤマハやスズキなど多くの企業・工場を有する同地。どの程度の扱いなのかは分からないが、中日新聞によれば日系外国人の住宅事情を取り上げた月刊誌などもあるという。日本最大のブラジル人集住地。日系人がその歴史の一部になっていることを感じさせた。
 デカセギ現象を引き起こした改正入管法施行から20年。ブラジル側では記念のセミナーを開く考えという。日本移民史がブラジル史の一部としてあるように、在日ブラジル人の歩みも日本の歴史に刻まれていくだろうか。それとも、続く不況の中、彼らの存在は単なる1ページで終わってしまうのか。(ま)