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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2010年5月1日付け

 先日、59年4月にサントス港に到着した「あめりか丸」の同船者会を取材した。33回目になる同会には、毎年多くの同船者が集まる。
 初回以来ずっと、旗振り役を務める坂東博之さんが繰返したのは「同船者は血の繋がらない兄弟、姉妹」であること。皆ブラジルで同じ地点から始まり、同じ期間苦労しながら、月日を過ごしてきたからこそ、生れる絆があるのだという。
 コラム子に研修の機会を与えてくれたブラジル日本交流協会は、ОBたちの結束力に支えられているところが多い。その結束力は、移住者には到底及ばないが、このブラジルで同じ時間を共にしたからこそ生れる絆だと思う。
 そんな思いが形になったのが研修制度であり、同船者会なのだ。
 読者の方にも「血の繋がらない兄弟、姉妹」がいるだろう。そんな人への思いを何か形にしてみては。(秀)