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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2010年5月1日付け

 あの「起訴相当」の議決が出た27日の夜。小沢氏は「(幹事長)続投」を宣言し、側近らと馴染みの居酒屋で杯を傾けたそうだ。その頃、前原誠司・国交相は仙谷、枝野両閣僚など約50人の国会議員とホテルで48歳の誕生を祝い、気炎を上げたの報道も―。前原、仙谷氏らは、反小沢派の旗頭だし種々の流言もあり、永田町がちょっぴり騒ぎもした▼まあ、政界は「昨日の敵は今日の友」だし、刎頚の友とは語るが、布巾で直ぐにも消せる。それにしても、小沢氏の人気はどうも低く、右肩上がりの力はない。若いときからめきめきと売り出し、故・宮沢喜一氏を面接し首相にするという豪腕を見せ政界を驚かせたし、師匠の故・金丸信氏のDNA(遺伝子)を継いだのかカネ集めも真に上手い▼昨年の暮。中国訪問の時は民主党議員143人と支援者ら600人を引き連れての大名旅行だった。議員らは胡・国家主席とツーショット写真を撮ろうと長蛇の列。これには仰天だし、さすがの主席もお疲れさまでしたね―と、お見舞いを申し上げたい。それに―正月には、議員ら160人かを豪邸に招き笑顔で元気に乾杯も▼それに「政治とカネ」にも疑惑が多い。政治資金管理団体「陸山会」の動きもさながら不動産屋の如しで元秘書2人が起訴された。が、証拠不十分で小沢氏は不起訴。ところが、検察審議会が「起訴相当」の意見を出したから事は複雑になってきた。審議会は小沢氏の言動を「市民目線で許せない」と極め付け厳しい。世論調査でも、8割超が「幹事長辞任」を求めてもいる。それでも「続投」宣言ですか。小沢一郎さん。(遯)