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シャーガス病の恐怖再び=アサイー製品に寄生虫?
ニッケイ新聞 2010年5月13日付け
大都市でも人気があり販売が急増しているアサイーにもシャーガス病の危険が―。冷凍されたアサイーにもシャーガス病の寄生虫が生息する可能性があると、カンピーナス州立大学の実験結果から発表された。12日付エスタード紙が報じた。
シャーガス病は、寄生虫クルーズトリパノソーマに起因する感染病。2005年には全伯で約630件の感染が報告されたが、09年には約230件に減少、そのほとんどはパラー州での報告だった。
感染要因としては、バルベイロ虫を媒体とした人体への感染は減少した一方、8割が食物からの感染となり、その主な物がアサイーだった。
冷凍保存した場合の寄生虫の生存率は低いとされていたが、今回行われた保健省と同大学の共同研究からは、同寄生虫がマイナス20度の環境の状況でも生息できることが明らかとなった。
加工段階で浄化作業が不十分のため寄生虫やその糞が混入する可能性があり、北部より冷凍で流通するアサイー商品に関しても懸念が高まっている。