ニッケイ新聞 2010年5月14日付け
12日午前6時半頃、サンパウロ市南部のM・ボイ・ミリン区の道路で大型の水道管が破裂し、10メートルの高さまで水が吹き上げる被害が発生。サンパウロ市近郊での同種の被害は今年に入ってからだけで5件目と13日付伯字紙が報じた。
水道管が破裂した幹線道路は、約300メートルにわたり約30センチの高さまでの水浸し状態となった。付近の道路で交通渋滞が起きた一方、周辺家庭の水道水が使えなくなり約5万人に被害が及んだ。
サンパウロ州水道局の専門家が駆けつけ、午後9時半頃、修復作業が完了。災害発生時に現場に居合わせた通行人からは、「何かが爆発したかと思った」と驚く声が聞こえた。
今回のような配管破損の原因としては、水道管の品質の問題や老朽化、急な水圧上昇、地盤の緩み、道路を走る大型トラックの重みによる負荷などが考えられている。
サンパウロ市近辺での水道管破裂の報告は今年すでに、フェラス・デ・ヴァスコンセロス市、モオカ区、ラポーゾ・タヴァレス地域など、5件に上る。これら5件の水道管破裂により、約100万人が数時間の断水を経験したと見られており、水道網の点検作業の必要性が問われている。
サンパウロ大都市圏の水道網は世界でも5位に入る大きさで、その全長は約3万5千キロにも及ぶという。