ニッケイ新聞 2010年6月2日付け
常に多くの旅行者が溢れるサンパウロで最も人気がある観光名所は、パウリスタ大通りにあるMASP(サンパウロ芸術博物館)のようだ。5月29日付エスタード紙が報じた。
2007~09年に市内各地の観光インフォメーションセンターで、約2400人の旅行者を対象に行われたサンパウロ市観光局の調査から分かったもの。
同集計からは、観光客の11・7%がMASP、10・4%がパウリスタ大通り、10・1%がイビラプエラ公園、7%がメルカード・ムニシパルを第一の観光目的地としていることが示される。リベルダーデは、ヴィンチ・シンコ・デ・マルソ街の2・9%よりも多い3%となった。
サンパウロ市への観光客の約3割が国内からの旅行者。外国からの旅行者で最も多いのはアメリカ人で、その後はアルゼンチン、イギリス、ペルー、ドイツ、スペイン、コロンビア、チリ、イスラエルと続いている。
昨年67万8千人の来場があったMASPの広報担当のパウロ・アルヴェスさんには、今回の集計結果は自然なものだったよう。「ここは、常に各国の様々な芸術を扱った展示会を行っている」と自信を滲ませる。
一方で、観光客からは「バスの路線が分かりづらい」「インフォメーションセンターがどこにあるのか分からない」といった声も挙がった。
観光局ではインフォメーションセンターの不足を考慮し、9月までにレプブリカ広場とメルカード・ムニシパルに1カ所ずつ新たなセンターを開設する見通しだ。
今年1~4月までのサンパウロ市の観光収入は5千万レアルに達し、同時期としては過去12年間の最高額を記録した。