ニッケイ新聞 2010年6月2日付け
冬を思わせる様な冷え込みを感じる日も出てきたが、サンパウロ州のカンポス・ド・ジョルドンでは、本格的な冬到来を前に、日帰り観光を容易にする、遠距離バスの乗り入れ規制緩和を決めた。従来は専門ガイド添乗を義務付けていた部分を削除したもの。ただし、3日から有効となる新規制は、市が認定した公認ガイド33人が既に予約済みで同行できない場合にのみの適用。公認ガイド料は120~200レアル。
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持ち家ブームの高まりの中、購入希望者に的確な情報を提供できる人材が不足しているとか、小規模なアパートでも駅の近くで便が良い所は価格上昇といった報道が繰り返されている。その一方で、北東伯での経済力の伸びは中国並みだが、それを支えるインフラ(基幹構造)部分がアフリカ並みとの手厳しい表現も。需要と供給のバランスは経済の基本だが、インフラが成長に追いつかないというのは、ブラジルなら耳にたこが出来るほど聞く話でもある。計画性という言葉は別世界の国というべきか、予想以上に早い成長についていけずにいるというべきか。
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1日付エスタード紙によると、サンパウロ州海岸部の9市でデング熱拡大が続いている。5月末までの患者数は2万2346人で死者も51人という数字は、09年の438人と1人という数字に比べ、驚くべき増加だ。患者が最も多いのはサントスの7688人で、以下、グアルジャー6732人、サンヴィセンテ3269人、サンセバスチアン1243人、カラグアタツーバ1140人、イーリャベーラ997人、プライア・グランデ646人と続く。高温多雨の影響だというが、デング熱の場合は予防接種がないため、感染防止への最大のカギは溜まり水除去などによる蚊の駆除だ。