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ニッケイ新聞 2010年6月2日付け

 コチア青年移住55周年を記念して実施が決まった青年3世の訪日事業。2世のための研修旅行はこれまでに9回実施され、計約640人が参加。皇太子さまや皇族との面会が叶い、「一生涯のすばらしい思い出」と参加者は口を揃えて話しているという。「孫たちに夢を」との青年の思いから企画された同旅行。未来へつながる事業として、実り多い旅になってほしいものだ。
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 パラナ州議会で22日午後6時から、20年にわたってサンパウロ市からクリチーバに出張教授して日本舞踊を指導してきた花柳龍千多さんに、同州から感謝の顕彰セレモニーが行われるという。毎年7月に同地で行われる州政府主催の民族芸能祭で、クリチーバ文協が担当する「日本の夕べ」の評判は良くなってきており、その貢献がこのたび公式に認められた格好だ。スペイン移民やポルトガル移民などの「夕べ」では最初から最後まで同じ衣装だが、日本のそれは何度も着物を衣装替えをする。その苦労たるや・・・。
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 先月30日にサンパウロ市ブラス区の移民博物館(元移民収容所)であった「第15回移民祭り」に驚いた。庭園の舞踊ショーなどは以前通りだが食堂バンカのコーナも多くなり会場は芋を洗うよう。コラム子も長い行列に耐え、各国コロニアが販売する自慢料理を肴に、晴天の下ビールを楽しんだ。サントスに着いた移民たちが疲労と不安を胸に配耕を待っていたこの場所で、ルーツを持つ人々がそれぞれの文化を持ち寄り集うー非常に意義深くもあり、移民国家ならでは。大事にしていきたいお祭りだ。