ニッケイ新聞 2010年6月3日付け
バイーア州に国内中の採掘業者の目が集まり、ゴールドラッシュ状態となっている。5月29日付フォーリャ紙によると、同州では、ミナス・ジェライス州を抜く数の鉱物資源探査調査が行われており、何十億レアルもの投資を引きつけているという。
同州で注目され始めた鉱物資源は、高価格で取引され、消費需要も高いと期待される鉄やニッケル、バナジウムなど。09年に提出された鉱物資源探査調査の件数は、ミナス州の2357件を越える3391件となり、国内最高となった。
同州に存在する鉱脈からは年間1千500万トンの鉄の精製が可能とされ、今後30年間その資源は尽きることがないと予想される。
また、同州の魅力は多くの鉱脈が発見されていることに加え、大西洋に面し輸出の便が良いこと。企業家らは、同州産鉄鉱石の鉄含有量はミナス州の34%よりも低い28%だが、輸送での低コストでそれを補えると判断している。
現在、採掘合戦に参加している企業はフェロウス、ミラベーラ、バイーア・ミネラソン(Bamin)、ラルゴ・ミネラソン社などでその採掘地はコラソン・デ・マリア、マラカス、イタジバー、カエチテ。
3年間のうちに採掘業界で国内第4位の規模にのし上がったフェロウス社では、バイーア州での投資額が20億米ドルに達しようとしている。
同州のコラソン・デ・マリアからサルバドール沿岸まで約100キロメートルに渡って、鉱物パイプラインを建設する計画もあるようだ。
ラルゴ社では、2013年までに年間5千500トンの鉄生産を実現させる見込みだ。