ブラジル国内ニュース(アーカイブ)
絶滅の危機直面の動物達=36種の最後の砦は32カ所
ニッケイ新聞 2010年6月3日付け
広大な国土に恵まれ、気候の変化にも富むブラジルは動植物の生態系の豊かさでも知られるが、国内で絶滅の危機に瀕している動物の存続のカギは、国内32カ所の公園などが握ると2日付エスタード紙が報じた。
国連が〃国際生物多様性年〃と決めた年を記念するように発表されたリストでは、ミコレオン・プレットはサンパウロ州立の悪魔の丘公園(モーロ・ド・ディアボ)が最後の砦など、魚類、鳥類、爬虫類、両生類、哺乳類の全36種について、生息地域と公園名などを列記。
36種の50%は大西洋岸森林地帯(マッタ・アトランチカ)に、35%はセラードに生息している。州別では、サンパウロ州とリオ州に各6カ所、ミナス州に5カ所と、南東部の比重が大きい。
このリストはブラジルだけではなく国際的にも大きな意義を持つと言う声は専門家からも上がっているが、南東部の比重が大きいのは、調査機関などが集中している事を反映。南東部は工業化が最も進んでいる地域である事は懸念材料だ。