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W杯第2戦=巨象相手に3対1の勝利=2点目は〃魔法の手〃?

ニッケイ新聞 2010年6月22日付け

 〃ペレのシュートにマラドーナの手〃との見出しも躍る―。W杯第2戦は第1戦と見違える様な動きを見せたブラジルは、ルイス・ファビアノの2点を含む3対1でコートジボアールを制し決勝トーナメント進出を決めた。
 象牙海岸共和国の国名から、〃巨象〃と称されたコートジボアールは、エースでキャプテンのドログバも復帰。一次リーグ突破を早めに決めたいブラジルには何としても叩きたい相手だ。
 8万人の観客を迎えた熱戦は、開始1分でロビーニョがシュートを仕掛けるなど相手にプレッシャーをかける試合展開となった。
 前半25分にカカーのパスを受けたルイス・ファビアノが久々の得点を挙げて勢いづき、後半5分に再びゴール。更に後半17分、左サイドからのカカーのパスを右サイドから中央に切り込んだエラーノが左足で決め、3点目を挙げた。
 ただ、相手選手と揉み合う様な形の中から放たれたファビアノの2点目は、最初は右腕、次は左腕でボールに触れた上で決めたもので、審判は有効としたものの相手側は不満爆発。〃神の手〃と言われたマラドーナのゴールを思い出すなどと言っていられなかったのはブラジル選手達だった。
 2点目以降、目立ち始めた相手チームのラフプレー被害者はエラーノやダニエル・アウヴェスらで、負傷したエラーノは途中退場。後半33分には、ドログバのヘッドシュートも許した。
 ラフプレーを甘く見る審判には苦情も出たが、極めつけは後半39分と41分のカカーへのイエローカード。特に2枚目は、相手選手がぶつかってきたのにカカーの暴力行為と見なしたもので、ドゥンガも怒りを隠せないまま試合終了。審判には両チームから非難轟々の試合となった。
 次は北朝鮮を7対0で破ったポルトガル相手だが、カカー抜きの試合はジュリオ・バチスタの司令塔デビューの機会となる可能性も出てきた。