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地域に根付く日本祭り=カンピーナス=2日で2万人の賑わい=近隣文協も食で応援=安永会長「文化の継承を」

ニッケイ新聞 2010年6月29日付け

 カンピーナス日伯文化協会(安永博道会長)主催の第6回日本文化祭り(花田忠義実行委員長)が12、13の二日間、同文化協会敷地内の新旧会館で華々しく繰り広げられた。当日は天気上々、市民の出足も良く、日本文化に対する市民の関心の高さを物語るように約2万人以上の人出で終日賑わった。

 一日目の土曜日は午前11時から開会式が行われ、聖北地区のジュンジアイ市、インダイアツーバ市、イツー市、サルト市、ビニェード市、バリーニョス市、パウリニア市、東山植民地、ペドラ・ブランカ植民地、マクーコ植民地、スマレ市、アメリカーナ市等々の文化団体が多数参加。
 またサンパウロ市からは総領事館、文協、援協等々その他有名団体から数十人の代表者が参加した。
 式典はまず両国国歌が演奏され、次いで安永文協会長の開会あいさつで始まった。花田実行委員長はあいさつの中で、二世以降の日系人は移民の日を記憶に残し、日本人移住者の多くが苦難の中で築いてくれた尊い素晴らしい日本民族文化を大事に継承することこそ我々子孫の義務であり、先駆者に対する感謝の表現の手段だと述べた。見事なあいさつで聞く人の胸深くに印象付けるものがあり、このような後継者ができた事こそ日本文化祭りの大きな意義があると賞賛に値する特筆すべきあいさつとなった。
 大部一秋在聖総領事、木多喜八郎文協会長、同市選出のジョナス・ドニゼッチ州議、副市長(市長代理)、日系市議の屋比久ルイス、大家パウロ両議員の祝辞があり、昼食会へ移った。
 会館舞台では二日間ともに朝9時から夜9時まであらゆる日本文化芸能のデモンストレーションや踊り、歌、カラオケ、太鼓、沖縄舞踊、その他特別出演の歌手平田ジョー、中平マリコ、伊藤カレンらのショー、聖北地区代表歌手のカラオケ、各流派による日本舞踊団体踊り、沖縄県人会の民謡民舞など120組にもおよぶ出演者も数知れず、観客席は大喜び、たいへんな盛り上がりようだった。
 大体育館と場外広場ではバザリスタの人たちが日本祭りにちなんで手工芸品、折り紙、竹細工などを販売し、人気を集めていた。
 食堂・食品売り場は近隣団体の特別出店が軒を並べて大繁盛。長い列ができて時間待ち、二日目午後にはお金片手に食べ物探して「右往左往」するお客もかなりいたように見受けた。
 日系人の多い町ではあるが、さすが2万人以上の人出はたいしたものと感心させられた。なにはともあれ、年々盛大になり、非日系人の市民にも受け入れられている。これも実行委員会役員の努力の「結果は後からついて来る」の証であろう。(樋口四郎通信員)