ニッケイ新聞 2010年7月1日付け
6月29日午前10時半頃、リオデジャネイロ市南部コパカバーナのレプブリカ・ド・ペルー街とノッサ・セニョーラ・デ・コパカバーナ大通りの角で地下配管の爆発事故が発生し、観光に訪れていたアメリカ人夫婦が重度の火傷を負い病院へと運ばれた。6月30日付伯字紙が報じた。
目撃者の情報によれば、大きな爆発音と伴にマンホールの蓋が吹き飛び、穴から吹き出た炎が横断歩道を通行中だったサラ・ロウリーさん(28)と夫デイビッド・ジェームズさん(31)を襲った。
マンホールにより近い場所を通りがかったサラさんは爆発と共に遠くまで吹き飛ばされ、火を被って地面に倒れ込んだ。サラさんの体を包む炎を消し止めようと、サラさんに覆い被さったデイビッドさんも火傷を負った。
事故発生時、通りは人通りが多く、その様子を目撃した通行人らが駆け寄り自身の衣服等を使って二人の体を覆った火を消し止め、すぐさま近くの病院へと運び込んだ。
デイビットさんは頭、腕など全身の35%に火傷を負った。サラさんの場合、火傷が体の80%以上に及ぶ重症で、同日午後すぐに手術が施された。現在、二人は市内のミゲル・コウト病院に入院している。
夫婦はオハイオ州在住で、休暇を過ごそうと28日夜からリオを訪れていた。同事故は、すでにアメリカ領事館から米国の家族のもとに知らされた。
事故が起こった配管を管理する電力会社ライトは修復作業を行っているが、事故原因の究明には約30日かかるとしている。専門家は配管のガス漏れの可能性を指摘している。地域の電力供給には支障はなかったようだ。
リオでは同様の配管系の爆発事故が相次いでいるが、ケガ人を出す事故は多く報告されていなかった。今年3月にセントロでの爆発事故で女性2人が擦り傷を負ったという報告が出ているほか、今月にはセントロの主要通りプレジデンテ・ヴァルガス大通りで爆発事故が起こり、地域一体では12時間以上にわたり電気の供給が止まるという混乱も招いている。