ニッケイ新聞 2010年7月31日付け
【既報関連】8月2日からサンパウロ市が導入する新乗入れ規制により、大型トラックの走行量が少なくとも3万3千台増えると見られる南部環状線に工事や標識設置の遅れが見られると30日付エスタード紙が報じた。
4月1日の開通以来、夜間や風の強い日の安全性などの問題が取り上げられてきた南部環状線だが、今回取り上げられたのは、同環状線に入るためのランプ3カ所での工事が遅れている事や、標識やレーダーの未設置、ディーゼル発電による照明、4カ所に作られた不法ランプなど。
未完成のランプの一つは、マウア方面からサンパウロ市に向かう人達が使うイミグランテスとの連絡口。海岸部から来る人がアンシエッタに入るための交差、マウア市内のパパ・ジョアン23大通りからのランプも工事中だ。
アウベルト・ゴールドマン知事は4月1日に、未完成の個所も30日から60日で工事を完了と発言しているが、イタペセリカ・ダ・セーラに2カ所、サンパウロ市南部のパレリェイロスにも工事中の個所があるという。
同環状線の利用者は、4月の乗用車3万6800台、トラック2万6100台、計6万2900台が、6月には各々4万4千台と2万4600台の計6万8600台に増加。今後更に増加すると見込まれていた上、今回のサンパウロ市の乗入れ規制で最低3万3千台の大型トラックの流入が予想されている。
サンパウロ市では近郊電車(CPTM)のモルンビー駅とジアデマを結ぶバス専用レーンが本日31日から開通となり1万5千人の利用が見込まれるが、同レーンが開設される道路では一般車両用の車線減少という影響も出る。交通事情改善には、市や州の連携など全体を見通した計画が必要だ。