ニッケイ新聞 2010年8月3日付け
鳩山さんもだが、小沢前幹事長も中国や韓国贔屓が真に根強い。国会議員や支持者ら400人超を引き連れ北京を訪ねた小沢さんは、韓国でも講演で声を大きくし「外国人に参政権を」と語ったのは記憶に新しい。これは管内閣になっても変わらなく、今年の防衛白書に「わが国固有の領土である北方領土や竹島の領土問題が依然、未解決のまま存在している」と書いたら―閣議了承を9月以降に先送りすると決めたそうである▼タネあかしをすると、韓国の反発を受けたからだが、こんな人を馬鹿にした話はあるまい。今年は「日韓併合100年」であり騒ぎを起こしたくないの気配りかもしれないが、防衛白書には4年も前から「竹島はわが国固有の領土」の記述があるし、今回が初めてではない。しかも―先延ばしをしても、防衛白書の表現は同じだというのだから、まったくもっておかしな閣議決定としか申しようがない▼韓国は竹島を、韓国の領土としヘリコプター基地を増強もしており、日韓の外交問題になっているのは誰しもが知っている。従って政府の白書などで「日本の領土」とすれば、当然―反発もする。事は領土の話であり、国の根幹に関わる問題である。民主党とだけは言わず政府はきちんとした対応をするのが当たり前なのである▼あの故李承晩大統領は、竹島だけではなく対馬も韓国領土と主張し、GHQ(連合軍総司令部)に返還を要求したこともあるし、今でも一部には韓国領を主張する向きがいる。政府は、こんな課題の解決にこそ取り組むべきだし、いたずらな見送りなどは無用と言うものである。(遯)