ニッケイ新聞 2010年8月5日付け
佐賀県人会の式典で留学・研修生を代表してあいさつした久保カーチアさんは、2000年に幼児教育を研修し、今は日本語教師として働く。式典では「日本で学んだことを生かして頑張っています」と話し、研修制度の再開に期待を表した。
佐賀県の研修制度は数年前から休止されている。県によって違うだろうが、多くは減少、休止の方向にある。
今はまだ顕在化していないが、空白期間が今後の県レベル交流に及ぼす影響は、気がついた時は手遅れなのではないか。
例えば佐賀の式典で司会をした役員、来賓にも県費留学OBがいた。これらの制度で日本を知った人達の層がいるからこそ、円滑な式典が開け、会の未来像も描けるのだと思う。
地方財政の逼迫はあるが、このまま徒に断絶を広げるのではなく、従来の枠に捉われない新たな制度について考え始めるのも一世、OBの大きな役目だろう。(ま)