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マラニョンでガス田発見=埋蔵量15兆立方フィートか=エイケ氏が国内供給に期待

ニッケイ新聞 2010年8月14日付け

 企業家エイケ・バチスタ氏が率いるグループのOGXが、12日マラニョン州のパルナイーバ堆積盆地で天然ガスを発見したことを発表した。エイケ氏の試算によれば、埋蔵量は15兆立方フィートにも達すると見られ、ボリビアから供給される量の半分にあたるガスの生産が可能になると期待される。13日付伯メディアが報じた。
 州都サンルイスから約260キロ地点の油井でガスの兆候が見つかった。エイケ氏によれば、埋蔵量は10~15兆立方フィートで、今後40年間にわたって、国内生産の25%にあたる1日1500万立方メートルのガス生産が可能だという。
 この量はブラジル・ボリビアガスパイプライン(GASBOL)で、ブラジルへ供給されているボリビア産天然ガス(1日あたり3千万立方メートル)の半分にあたる。
 同地域は、30年前に一度ペトロブラスが採掘事業を手掛けていたが、商業規模に値する採取量は見込めないと発表していた。
 現在は、まだ一つ目のガス田を採掘している段階だが、OGXのパウロ・メンドンサ社長は「1日5万立方メートルの放出量を予想していたが、実際には40万立方メートルの量を採掘している」と、予想をはるかに超える規模に驚きを示す。
 エイケ氏は「思わずルーラ大統領に直接電話を掛けて、報告したよ」とコメントし、今回の天然ガス発見の重大さを強調している。
 マラニョンでの天然ガス採掘事業において、OGXはエネルギー会社Petraとエイケ・グループのMPXとの協力体制を取る。MPXは、すでに、同地で1863MWの供給が可能な火力発電所設置に乗出している。エイケ氏の見通しでは、同発電所は2年以内に稼動開始の予定だ。
 OGXは陸上の石油開発鉱区7つの採掘権を保有しており、そのエリアは合計2万1平方メートル。今年の第2四半期の純益は5779万レアルとなる。同日の発表後、サンパウロ証券取引市場の株価は、2・52%の上昇をみせた。
 一方、今年上半期における工業部門の天然ガス消費量は2530万立方メートルで、前年同期を28・8%上回るものとなっている。