ブラジル国内ニュース(アーカイブ)
公演行えずに帰国の途へ=入国拒否を受けるブラジル人
ニッケイ新聞 2010年8月25日付け
23日、英国ロンドンで開催される劇に特別参加で招待された劇団グループが、ヒースロー空港の入国管理課で入国を拒否され、すぐさまブラジルへ送り返された。21日付伯字紙が取り上げた。
空港に着いた劇団員たちは別室に連れて行かれ、身分登録など煩雑な手続きを行うことに。携帯電話を没収され、在イギリス・ブラジル領事館へ連絡することもできず、6時間後、そのまま帰国の便に乗せられたという。
入国拒否の原因は、劇団員らが英国内で公演を行うための就労ビザを取得していなかったため。特別参加の招待状を示しても就労ビザに相当する価値はないと返答され、結局、スペイン発行のパスポートを所有していた団員1人だけが入国を許可された。
団員らは「犯罪者のような扱われ方をした」と、空港内での不当な扱いに不満を訴えており、伯外務省は調査を行う構えを示している。
外務省の発表によれば、2009年に国外で入国拒否を受けたブラジル人は9093人。そのうち、英国で入国拒否を受けた人が3985人(44%)と最も多く、次に多いのはスペインでの1748人(19%)と報告されている。