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各地で独立記念日祝う=陸海空軍が華やかに演出=一般市民もパレードに参加

ニッケイ新聞 2010年9月9日付け

 ブラジル独立記念日の7日、独立から188年目を数える今年も、国内各地で大々的にセレモニーが開催された。ブラジリア会場では3万5千人、サンパウロに2万5千人、リオに1万2千人の観衆が集まり、盛大に祝った。8日付伯字紙が報じた。
 ルーラ大統領夫妻とともに大統領候補ジウマ・ロウセフ氏、副大統領候補のミシェル・テメール氏らが出席したブラジリア会場では、戦車など軍用車107台、白バイ50台、250騎の騎馬隊が行進。パレードには、ブラジル国旗を掲げた軍人のほか、士官学校や一般公立校生徒、第2次世界大戦の兵役経験者も含む一般市民ら、計3500人が参加した。
 今年は「平和をもたらすブラジル大衆文化」というテーマのもと、カポエイラやボイ・ブンバ、カーニバルのデモンストレーションも行われた。空軍による軍用機を用いた空中飛行のショーで、空に煙幕で模様を描き観客を魅了した。
 ブラジリア会場では、極度の乾燥状態の中で脱水症状に見舞われる観客が続出したほか、セレモニーの賑わいに乗じて候補者の名前を宣伝し、政党のマークが入ったシールを配布するなど選挙活動が行われていたことに対して、一般客から苦情もあがったという。
 リオでは、約5千人が参加したプレジデンテ・ヴァルガス大通りのパレードに消防車も出動。同市西部のチジュカ港からは大型船や潜水艦10隻が出発し、海岸沿いにグアナバラ湾まで行進を行った。
 長期にわたった乾燥状態が朝から続く雨で緩和されたサンパウロでは、傘を差した観客たちがアニェンビー会場を埋め尽くした。陸軍、海軍の演出は雨天にもかかわらず予定通り行われたものの、空軍が企画していた空中飛行のショーは中止となり、聴衆をがっかりさせたようだ。
 今年の独立記念日セレモニーは、連邦会計監査院(TCU)の厳しい監視のもと、ルーラ政権期で最も予算を切り詰めたものになったよう。2007年度のセレモニーの経費が2006年度と比較し45%増加した点が指摘されていた。