コラム　オーリャ！

ニッケイ新聞　２０１０年９月１５日付け

　伯字紙で連日に取り上げられているのが、乳幼児乗車でのチャイルドシート使用の義務化。先送りされ今月からようやく施行されたものだが、その規則には不備が目立つ。
　子供の数が多い場合や、旧型車のシートベルトの作りでチャイルドシートが装着できないケースなど、施行後に追加規則がいくつも出てきては、運転手たちを混乱させているようだ。
　すでに罰金を科された例や、チャイルドシートがないため警官によってタクシーに乗せられたという人も。むろん、タクシーにも用意されていないはずだが―。タクシーや公共バスでは義務化されていないよう。
　これでは何が危険で何が安全なのか、その基準を疑いたくなるもの。チャイルドシートが不足する事態もあったが、市民が納得できる根拠が提示され、条件を満たせる環境が整わない限り定着は難しいのでは。（裕）