ニッケイ新聞 2010年9月22日付け
「あの頃は楽しかったな。嫌だったけど、希望があった」。日曜日のコチア青年55周年。同じパトロンの所で働いていた青年と再会したカストロの香川公宏さんが話した言葉が印象に残った。
2500人いればその後の人生は様々。高校の同級生が別々の道へ進むように、青年たちも農業から多方面へ分かれた。初期の目的とは違っても、その多様さがコチア青年という存在に厚みを加えているように思う。
配耕先を出た青年の中には、着伯後を過ごしたモイーニョ・ベーリョ試験場に駆け込む人もあったとか。それでも場長の上野氏は面倒を見ていたと、元職員の藤田さん。一方、移民課長の山中氏が最初の花嫁を日本まで迎えに行ったという話など、当時の受け入れ側の熱意も感じられた。
式典では仲間の健康を願う挨拶も多かったが、これからも〃青年〃らしく60周年に向け活発でいてほしいものだ。(ま)