ニッケイ新聞 2010年9月24日付け
ブラジル郷土民謡協会(桜庭喜太郎会長)の第22回郷土民謡全伯大会で優勝した小林和八さん(77、群馬、ミナス州イパチンガ在住)が6日、夫人の恵美子さん、同協会の北原民江理事、棈木幸一ミナス支部長とともに本紙を訪れ、喜びを語った。
大会は8月1日に援協福祉センターで開催され、小林さんはベテランの部で「宮城馬子唄」を歌い優勝。10月16日から東京の武道館で開催される日本郷土民謡全国大会にブラジル代表として出場することが決まっている。
1956年に渡伯した小林さんは、リンスでの農業を経て60年代はじめにイパチンガへ移り、ウジミナスで働いた。退職後の現在も同地に住む。
棈木支部長によれば、ミナス支部の会員は13人。大半はベロ・オリゾンテで、イパチンガには2人だという。以前はカラオケで演歌を歌っていた小林さんは、「皆にせめられて」民謡を始め、10年。イパチンガの愛好者は少ないが、サンパウロで指導を受け地元に帰って一人で練習を続けてきた。「民謡はとても奥が深い。だから面白味がある」と話す。北原理事も「とにかく熱心。努力が実った」と喜んだ。
小林夫妻は今月末に棈木夫妻とともに訪日する。「先生や皆さんのおかげ。それがなければ今はない」と小林さんは感謝し、「教えてもらったことを思い浮かべ、自分なりに一生懸命歌いたい。日本の歌い手の良い所をつかめれば」と期待を表した。