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ファヴェーラで大火事=家失った住民がプロテスト

ニッケイ新聞 2010年9月29日付け

 サンパウロ市南部にあるファヴェーラ・レアル・パルケで24日に大火事が発生し、28日夜には火事で住居を失った住人達がマルジナル・ド・ピニェイロスでバス2台をハイジャックしてプロテストを起こした。住民達は1時間半にわたり道路を封鎖、軍警が出動した。28日付伯字紙が報じた。
 火事は24日午前10時頃に発生。1131家族が住むファヴェーラで、320家屋が焼失し、約1200人が住居を失った。焼失した家屋数では、今年に入り最も大規模な火事と報告されている。
 住人達は、28日午後6時半頃から観光バスなどバス2台をハイジャックし、道路を封鎖。「家を返せ」と叫びながら、石や花火、ガスボンベを投げつけたり、タイヤを燃やしたりするプロテストは、軍警が鎮圧する午後8時頃まで続いた。
 サンパウロ市交通技術公社(CET)によると、同時間帯は7・1キロにわたる大渋滞が発生。渋滞に巻き込まれた観光バス乗客らは降車し、高速バーンを走る別のバスへの乗り換えを余儀なくされた。
 サンパウロ市当局によれば、住居を失った住民には4カ月間にわたる月400レアルの家賃補助の支給と将来の居住地提供を約束したが、一部の住民はその提示に満足していなかったという。

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