ニッケイ新聞 2010年10月5日付け
選挙高等裁(TSE)によれば、3日に行われた知事選の集計は26州と連邦直轄区の全てでほぼ完了し、知事選の結果が出揃った。一次投票で当選は18州の知事、残る9州は31日に決選投票が行われる。当選した知事の8人が再選で、政党別はPSDB(民主社会党)4人、PMDB(民主運動党)4人、PT(労働者党)4人、PSB(社会党)3人、DEM(民主党)2人、PMN(国家活動党)1人。与党が11州、野党が7州を占めた。
サンパウロ州はジェラルド・アルキミン氏が50・63%の得票率でアロイジオ・メルカダンテ氏をおさえて当選、PSDB政権を死守した。パラナとサンタカタリーナは元クリーバ市長でPSDBのベト・リシャ氏、DEMのライムンド・コロンボ氏の当選で与党から野党政権へと塗り替え。国内で2番目に有権者の多いミナスではPSDBのアントニオ・アナスタジア氏が再選。野党が中央南部を固めた。
一方、与党側はPMDBのセルジオ・カブラル氏再選でリオをおさえ、タルソ・ジェンロ氏当選でリオ・グランデ・ド・スルをPSDBからPT政権へと覆した。マラニョンではPMDBのロゼアーナ・サルネイ氏が再選し同政権を維持。北東部は引き続き与党が根強い支持を獲得している。決選投票では、パラーのほか、野党政権だったアマパー、ロンドニアなど、北部で勢力を伸ばす可能性もある。
支持率ではペルナンブーコでPSBの前知事エドゥアルド・カンポス氏が82・84%、エスピリト・サントでPSBのレナト・カーザグランデ氏が82・30%で、他の候補者を差し置き絶大な支持で当選した。
連邦直轄区では直前に出馬を取り消した夫ジョアキン氏の代理出馬で騒がれた妻ウェスリアン・ロリス氏(PSC)が31・50%と健闘し、48・41%のアンジェロ・ケイロス氏(PSDB)との対決に持ち込んだ。パライーバでは、49・74%と49・30%の接戦を繰り広げたリカルド・コウチーニョ氏(PSB)とジョゼ・マラニョン氏(PMDB)が決選投票に臨む。
他の当選者は以下の通り。アマゾニア=オマール・アジス(PMN)、アクレ=チオン・ヴィアナ(PT)、バイーア=ジャケス・ワグネル(PT)、セアラー=シド・ゴメス(PSB)、マット・グロッソ・ド・スル=アンドレ・プシネリ(PMDB)、マット・グロッソ=シルヴァル・バルボーザ(PMDB)、リオ・グランデ・ド・ノルテ=ロザルバ・シアルリニ(DEM)、セルジッペ=マルセロ・デダ(PT)、トカンチンス=シケイラ・カンポス(PSDB)。
決選投票実施は、連邦直轄区とアラゴアス、アマパー、ゴイアス、ロンドニア、ロライマ、パラー、パライーバ、ピアウイーの8州。