ニッケイ新聞 2010年10月8日付け
リオ市で頻発している車の渋滞時を狙った強盗事件が、盗難車捜査の警官隊と犯罪者達の撃合いで12歳男児が死亡という事件にまで発展したりしており、リオ警察は体制強化と7日付サイトなどが報じている。
同市南部や北部での車の運転手達からの物品強奪は9月末から頻発。27日は南部のエストラーダ・ド・ジョアで4件、アンシエッタで3件。28日にノヴァ・イグアスで起きた事件では年金生活者が人質にされた他、ジャカレーでも15人組が4台の車を襲う。29日にはジャルジン・ボタニコに手榴弾を持った賊が現れ、歩行者も巻き込まれるなど、枚挙に暇がないほどだ。
状況は10月になっても変わらず、6日朝チジュッカで盗まれた車は1時間後、エレヴァード・パウロ・デ・フロンチン街の交通を止めるのに使われて6件の被害届けが出る事件に。同街では、5日夜も複数の強盗事件が起きている。
5日早朝、出勤時にボタフォゴのグアナバラ宮前で武装した2人組の車に道を塞がれた大工は、通りかかった歩行者も被害にあったと証言。
6日夜、ボタフォゴとラランジェイラスを結ぶムンド・ノヴォ街では、2台の車に道を塞がれて少なくとも5人が被害に遭い、被害者の車2台も逃走に使われた。
また、6日朝チジュッカで盗まれ、犯行にも使われた車を探してマンゲイラの丘に踏み込んだ警察はファヴェーラの密売者組織と撃合いになり、家の戸口にいた12歳男児が被弾し、病院に運ばれたが死亡。7日午後埋葬された。
車が渋滞して動けない時間帯を狙って繰返される強盗被害を重く見たカブラウ知事と保安局長、軍警司令官は6日に治安強化のための協議を行い、7日朝、19部署の人事異動を発表した。