ニッケイ新聞 2010年10月22日付け
大統領選の決選投票まで10日となったが、20日発表の支持率調査で、労働者党(PT)のジウマ・ロウセフ氏と民主社会党(PSDB)のジョゼ・セーラ氏の差が再び拡大したようだ。
一つ目は18~20日にブラジル世論調査・統計機関(Ibope)が行ったもので、ジウマ氏51%対セーラ氏40%で11%ポイント差と21日付エスタード紙が報道。白紙と無効5%、未定4%で、有効票では56%対44%だった。
地域別に見ると、北東伯と南伯、南東伯は、64%対31%、45%対41%、47%対46%でジウマ氏リード。北/中西伯は46%対47%でセーラ氏リード。
13日発表の同調査では49%対43%で6%ポイントに縮まった差は倍になっている。
また、同じく20日発表のCNTSensus調査は18、19日に行われたもので、支持率は46・8%対41・8%の5%ポイント差。ジウマ氏以外に考えていないという回答者は44・7%で、セーラ氏の方は35・8%。ジウマ氏には絶対入れないは35・2%なのに対し、セーラ氏には絶対入れないは39・8%だった。
最大の差が報告されたのはVoxPopuli調査で、支持率は51%対39%だった。
今回の選挙戦は、PSDB関係者の個人情報漏洩事件やエレニセ・ゲーラ官房長官辞任劇などの報道が頻繁に繰返され、有識者の中からは史上最悪の選挙戦との言葉も飛び出すほど。
20日にリオ市を訪れたセーラ氏は、両党関係者がもみ合う中、PT関係者が投げつけた塊を右側頭頂部に受け病院で検査。その後の予定はキャンセルされた。傍にいた副大統領候補インジオ・ダ・コスタ氏によれば、投げつけられたのは1~2キロあると思われる塊で、当たった瞬間、鈍い音が聞こえたという。