ニッケイ新聞 2010年11月4日付け
サンパウロ日伯援護協会(森口イナシオ会長)の定例役員会が10月28日に開催された。森口会長は挨拶で、1カ月前にアンゴラ国会議員が日伯友好病院視察にきて参考になると判断したため、来年の始めに正式に招待したいとの話がきている件を報告し、「アンゴラはJICAも支援している国。我々も国際貢献に役立てるかもしれない」と語った。
議事の中で、自閉症児生活療法専門家の三枝たか子氏を招聘する件に関して、PIPA代表を務める菊地義治副会長から説明があった。当国では自閉症児を薬物で抑えるだけの治療が一般的であり、三枝氏の薬に頼らない生活療法は連邦レベルから注目を受けているという。「ボストンで12年、ウルグアイで12年、ブラジルで2年指導してくれた。これだけの先生は他にいない。援協がブラジル社会に貢献する一つの方法として大きな気持ちで見守って欲しい」と理解を訴えた。賛成者に挙手を求め、賛成多数で可決された。
続いて、大原毅法務委員長から次の定款改正案の概要が提示された。
【理事会関連】理事を現在の40人から25人(または20人)に減らす。現在は総会での承認を必要とする会費変更を理事会の決定で実施できるようにする。
【評議員会の新設】定期総会での決議事項を評議員会に移す主旨で、正評議員50人、補欠25人を選び、任期を3年とし、理事と監査役の選挙は評議員会が行う。
【選挙管理委員会の創設】選挙管理委員会を作り、今までなかった選挙規程を決め、透明性のある選挙にしていく。これら改正点は11月25日の理事会で討議し、12月8日の臨時総会で決議する予定。
特別企画委員会の菅野鉄夫委員は、リッファは許可申請中だが12日に配布を開始し、12月29日に抽選をするとの見通しがのべられ、「みなさんぜひご協力を」と呼びかけた。
財産管理委員会の坂和三郎委員長は、文協ビル5階に援協が所有する不動産を譲って欲しいとの要請が県連からきている件が報告された。以前、エスペランサ婦人会から同様の要請があったが条件があわず、流れていた経緯も説明された。「与儀県連会長が帰国し次第、具体的に話を進めていきたい」と説明した。
その他、記念誌『援協50年史』はほぼ完成し最終校正中であるとの報告も行われ、11月末の地区委員総会までに印刷して配布を始めたいとの予定も公表された。