ニッケイ新聞 2010年11月10日付け
南米銀行を合併したスダメリス銀行を吸収したレアル銀行が、今月からサンタンデル銀行に完全統合される。先月まで緑色のレアル銀行の看板の下には、赤いサンタンデル銀行のそれが隠れているのに気付いていた人も多いだろう。それが取り払われ、赤一色に。まるで先の選挙の結果みたいだが、元レアル銀行の内装の一部には緑色があちこちに残り、どこかXマスを連想させる配色となっている。小切手もカードも各種サービスも当面そのまま使えるそう。リベルダーデ広場近くにはサンタンデルの店舗もあるが、南銀時代からの伝統あるガルボン街店舗は残し、日本語でのアテンジメントをぜひ続けて欲しいとの声も。
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「最近、仕事を辞めて僧侶になる人が増えている」と話す本門佛立宗のコレイア教区長。14日の佛立仏教祭りのパレードでは元バイーアの歌手であった僧侶がオープンカーに乗り、平和の歌を歌い、そのCDも販売されるという。また、2日目に得度を受けるのは現役警察官のファビオ・バルボーザさん(33)。同教区長は続けて、「その中でも、現役の警察官というのは異例」と強調する。ファビオさんは得度後退職し、仏の道に入る。
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宮城県人会が企画した親睦旅行「東北・北海道祭り巡りツアー」。一行は祭りのほか、北海道では、日本最北端の稚内市の宗谷岬や副港市場、青森県の特別天然記念物である奥入瀬渓流、会津の奥州3名湯に数えられる飯坂温泉なども訪れた。同地域へのブラジルからの団体観光客は珍しく、各地で歓迎を受けたという。地域住民らとのふれあいの様子は、地元新聞などでも報道された。稚内で同市市民観光ボランティアの代表を務める、中沢県人会長の弟・和一さんによれば、ブラジルから同地に団体観光客が訪れたのは初めてのこと。市役所も訪れ、横田耕一市長からも厚く歓迎されたそう。