ニッケイ新聞 2010年11月10日付け
ブラジルで現在活動する大学OB会といえば、農大、拓大、さらに日大、早稲田、慶應、上智、東京外大、関西学院などだろうか。この度、そこに鹿児島大が加わった。
同大農学部は南方開拓研究のため設立された高 等農林が前身。学長の玉利喜造は日本の農学博士第一号で、北方開拓のため作られた盛岡高等農林の学長も務めた。移住と縁の深い学校だが、百周年を過ぎて漸く南米と繋がろうとしている。
学長自ら来伯して発足式に参加、早速USPなどと話して交流への足がかりを作り、早ければ来年から学生派遣を始めるという。モットー「進取の気風」を実践するような行動の早さだ。
農大のように昔から母校とブラジルをつなぐ役割を任じているOB会はあるが、そこに県人会が加わったところに新しさを感じる。地方大学とブラジルとの交流が、OBと県人会の人脈を通して広がれば、大きな成果に繋がるのではないか。(ま)