ニッケイ新聞 2010年11月25日付け
インターネット利用者人口が急増し諸事簡便化がいわれる一方、メールなどで知り合った人物と会いに行き、事件に巻き込まれたりするケースも増えている。
最近では、パラナ州ピニャイス市で行方不明となっていた13歳の少女がマンジリツーバ市で発見された事件や、バイア州サルバドール市で起きた、13歳と16歳の女子が誘拐後に惨殺された事件などがその一例だ。
パラナ州の事件は、16日から行方不明となって少女が使っていたコンピューターの記録から、ネットで知り合った19歳の青年と会いに行った事が判明し、顔写真入りのポスターなどを用意して捜索していたもの。
22日に入った匿名の通報で少女の所在が判明して無事保護となった同事件だが、本人が発見されたのは19歳の青年の母親の家。警察では誘拐事件として青年の行方を捜している。
一方、バイア州の事件は、インターネット愛好家の13歳の少女が16歳の友人と連れ立って出かけたまま連絡が取れないと二人の家族が警察に届出た19日に、家族のもとに身代金などを要求する電話。
13歳の少女は電話口で、ナイフで額を切られ殺すとの脅しも受けていると話しており、16歳の友人宅にも、父親が警官だと知る犯人から電話が入り、現金5万レアルと銃2丁を持って来るよう指示を受けたという。
急な要請に家族が対応できずにいる間に、犯人は予告通りに二人を殺してしまい、ナイフで切り刻まれ斬首された二人の遺体は20日未明に発見された。
警察はこの二人もネットで知り合った人物に誘い出されて事件に巻き込まれたとみており、関係者の証言などを集めているが、ネット上に流す個人情報などには注意が必要だと考える青少年はまだまだ少ないようだ。