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次期政権の閣僚徐々に=不満募らすPTやPMDB

ニッケイ新聞 2010年12月2日付け

 24日の経済関係3閣僚発表後も継続する次期政権組閣作業に、与党の労働者党(PT)や民主運動党(PMDB)から不満の声が出ていると1日付伯字紙が報じた。
 1日の時点で確定と報じられているのは、財務相ギド・マンテガ、企画相ミリアン・ベウキオル、中銀総裁アレシャンドレ・トンビニの3氏の他、官房長官アントニオ・パロッシ、大統領府総務長官ジウベルト・カルヴァーリョ、保健相セルジオ・コルテス、国防相ネウソン・ジョビン、教育相フェルナンド・アダジ、通信相パウロ・ベルナルドの9氏。財務、国防、教育各相は留任、通信相は横滑りだ。
 社会経済開発銀行(BENDES)のルシアノ・コウチ―ニョ、ペトロブラスのジョゼ・セルジオ・ガブリエッリの両総裁も留任確定組だ。
 確定組は、PT7、PMDB2、ブラジル社会党1、無所属1で、交渉中の候補5人は皆PT。ところが、PTは、統一選での貢献度が反映されてない事などが不満。PMDBからも、党推薦ではない人物が入ったり現在PMDBが担当する大臣職を失ったりする事への不満が表出。ジウマ氏が同党に提示した4省庁の名は拒否され、前記の人選で満足しているのはルーラ大統領のみとの声さえ出ている。
 閣僚ではないが、大統領付のマルコ・アウレリオ・ガルシア国際問題特別顧問(PT)も留任確定。同氏留任は外交政策継続を意味するとの報道もあったが、外務相はまだ決まっていない。
 閣僚確定前は、ジウマ氏と同時にルーラ大統領からも呼出され、祝福を受けるのが慣わしとの記事もあり、統一選キャンペーンで訴えた〃継続性〃は、組閣でも色濃いものになりそうだ。