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県連=旧援協事務所を購入か=結論は価格次第、慎重論も=日本祭りテーマは「食と健康」

ニッケイ新聞 2010年12月2日付け

 ブラジル日本都道府県人会連合会(与儀昭雄会長)の月例代表者会議が先月25日に文協ビルで開かれた。新事務所としてサンパウロ日伯援護協会(援協)事務所のあった同ビル5階の購入を検討している件について、執行部が援協側の価格提示を待って判断する意向を表明。出席者からは慎重論も出た。

 文協ビル3階の県連現事務所は広さ約70平方メートルで、5階の広さは約200平米。県連センター担当の吉村幸之副会長は、理想を完璧に満たす物件ではないとしながらも、事務所を持つという目的を優先したと説明。すでに援協と会合を持ち、同会資産運営委員会からも売却可能との返答を得ているという。現在援協からの価格提示を待っている状態で、提示を受けた後に検討し、購入の場合は臨時総会を開催する考えを示した。
 出席者の反対意見はなかったが、同ビルのコンドミニオが高いことから出費増大を懸念する声、「フェスチバルだけを当てにするのでなく、利益を生むような会館を持つ必要があるのでは」といった声もあった。これに対し執行部は、事務所のない県人会へ賃貸する可能性に触れた。
 今年のフェスチバル・ド・ジャポン(日本祭り)の収支は約42万レアルの黒字と発表され、各県人会が払った一千レアルの協力金を返還することを承認。最終黒字額は38万レほどになる見通しだ。
 また来年の日本祭りについて、国外出張中の前田ネルソン委員長に代わって坂本アウグスト前委員長が説明。テーマを「食と健康」にすることを発表したほか、バザリスタ向け説明会の開催、スポンサー訪問など来年に向けた準備を開始することが報告された。今年は会場費の値上げが予想されているという。
 10月の海外日系人大会に県連から参加した与儀昭雄会長、本橋幹久副会長による報告もあった。同大会には海外から163人が参加し、うちブラジルは54人と最多。本橋副会長は海外日系人協会について「こちらがきちんと発信すれば受け止めてくれる団体」と話し、日本への呼びかけのため「もっと準備をして参加する必要がある」と述べた。歓迎交流会では前原誠司外相とも長時間懇談。麻生渡知事会長に対しては、移民105周年の年にふるさと創生の訪日事業再開を要望し、善処すると返答があったという。
 園田昭憲副会長は2010年版の県連報告書について、来年2月までに発行する予定と報告した。今回の号では1年の出来事のほか、ふるさと巡りやフェスティバル、マレット・ゴルフなどの県連事業についても収録する考え。「資料がなくなっても過去を網羅する本にしたい」と園田副会長は話し、協力を呼びかけた。
 このほか、第35回ふるさと巡りを来年3月末に行ない、サンカルロス、モコカ、ジャボチカバルなどを訪問する予定であることも発表された。