ニッケイ新聞 2010年12月25日付け
ISECカエル・プロジェクトが4日にサンパウロ市で開いたナタル・フェスタ。当日は四世のレオナルド・ヒデオ・コレイア君(13)とレチシア・サユリさん(15)兄妹も参加していた。
5年間日本で公立学校に通った2人は、自身の名前を全てカタカナで書く。「僕たちは日本で外国人だから」とブラジル人を意識して日本で暮らした2人だが、控えめで大人しい日本人らしい雰囲気も漂わせていた。
「ブラジルに戻っても誰とも話せなかった。しゃべりかけるのが恥ずかしかった」と伏目がちに話すのは、ポ語が分からないからではなく、日本人の気質に慣れてしまったから。同プロジェクトでの活動が、もう一度ブラジル社会に馴染む助けになっていると教えてくれた。
日伯を行き来する子供の心には小さな隙間が垣間見える。声を大にできないこうした他の子供達にも支援の手が行き届く事を願いたい。(裕)