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コロニア10大ニュース=1位=今年は12県人会で記念式典=母県との交流意義を再確認

ニッケイ新聞 2010年12月28日付け

 移民102周年を迎えた今年も様々な節目が多い1年だった。コチア青年、文協は55周年、県人会の式典も多く、旅順丸渡伯一世紀にあわせ県人移住百周年を祝うところも。一世減少、世代交代が進む中、それぞれの団体が将来に向けた新しい形を模索している。デカセギ現象は四半世紀となり、依然厳しい状況が続く中、日伯両国で取組みが続く。32年続いたJALサンパウロ便撤退という寂しいニュースもあったが、日伯経済交流は着実に前進しているようだ。来る2011年を前に、編集部が選んだ10大ニュースをお届けする。

 今年も多くの県人会が創立の節目などを祝う式典を挙行。各県から知事、議長らはじめ多数の慶祝団が訪れた。旅順丸渡航者を先駆けとする岡山、富山、福岡、佐賀が県人移住百周年を祝うなど県人会の話題が多い1年だった。
 福岡の80周年を筆頭に群馬が65周年、広島、佐賀、香川が55周年、秋田、奈良、富山が50周年。群馬は65周年と母県とサンパウロ州の姉妹提携30周年。富山は創立50年と移住百年、サンパウロ州・同県友好提携25周年の3つの節目を祝い、日ポ両語版の記念誌を発行した。福岡は創立80年と移住百年、県人世界大会を同時開催。麻生渡知事(全国知事会長)はじめ、計1千人が式典に出席する大規模な祝典になった。岡山は県人移住百周年とあわせ、他県に先駆け実施した県費留学制度51周年式典も挙行。留学研修制度では、福井が30周年、沖縄でもOB会15周年とあわせ40周年を祝っている。
 このほか、千葉は5月、森田健作知事を迎え念願の会館竣工式を行った。
 例年以上に日本の母県との交流が盛んだったこの1年。秋田県の富樫博之議長が、「現地に来ないと事情は分からない。交流事業の必要性、重要性に気づいた。予算を多くしてでも、次の手段を講じたい」と述べたように、その交流の意義を再確認する機会になったようだ。
 一方、神奈川県人会では会の公金60万レアルが無断で支出されていたことが発覚、同会は裁判費用捻出のため会館売却を臨時総会で決定した。弁護士を紹介したとされる元副会長と執行部との言い分が食い違い、真相は明らかになっていない。